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難治性皮膚疾患 REFRACTORY

アトピー性皮膚炎

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酒さ

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乾癬

乾癬とは

皮膚に慢性的な炎症が起きる疾患ですが、一口に乾癬と言いましても、全部で5種類(尋常性乾癬、滴状乾癬、膿胞性乾癬、乾癬性紅皮症、乾癬性関節炎)あります。発症の原因については特定されていませんが、免疫異常によって引き起こされると言われています。

その中で、全乾癬患者さんの9割程度を占めるとされているのが尋常性乾癬です。これは境界がはっきりしている盛り上がった紅斑がみられ、その上には銀白の鱗屑がフケのようにポロポロと落ちていきます。20~40代の男性に起きやすく、頭部、肘、膝、尻などの部位に起きやすいとされていますが、全身に発症する可能性もあります。

乾癬性関節炎は、乾癬症状だけでなく、手先や足先の関節などにも炎症が起きている状態を言います。滴状乾癬は、直径1㎝程度の皮疹が全身に多発します。皮疹のサイズは小さいですが、紅斑や鱗屑の皮膚症状が伴うなど尋常性乾癬と同じ経過をたどります。若年層によく見受けられます。膿胞性乾癬は、発熱や全身の倦怠感と共に紅斑と膿胞も同時に現れるようになります。乾癬性紅皮症は、尋常性乾癬の状態が全身に拡大し、全身の皮膚の大半が赤くなっている状態です。

治療について

基本は外用薬の使用となります。ステロイド系は、炎症や症状を緩和させます。活性型ビタミンD3は、乾癬による皮膚の過剰な増殖を抑制します。また全身に症状が及んでいるのであれば、光線療法(PUVA、NB‐UVB)、内服薬(メトトレキサート 等)を使用することもあります。それでも効果がないと医師が判断すれば、生物学的製剤(TNF-α阻害薬、IL-23阻害薬 等)による注射となります。

膠原病

膠原病とは

膠原病は、ひとつの疾患を指すものではありません。主に免疫機能の異常によって、全身の結合組織(骨、軟骨、関節 等)などに炎症がみられている病気の総称を言います。よく見受けられる症状としては、関節の腫れや痛み、皮膚症状や皮疹、長く続く発熱などが現れます。また病状が進行すると臓器(肺、腎臓 等)にも障害がみられるようになります。

なお代表的な疾患としては、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、ベーチェット病、全身性強皮症、皮膚筋炎などがあります。皮膚症状に関しては、全身性エリテマトーデスでは、顔の頬の部分に蝶の形をした紅斑がみられるようになります。全身性強皮症では皮膚が硬化し、皮膚筋炎では筋力低下と共に紅斑が顔などを中心に現れるようになります。

治療について

基本は薬物療法となります。皮膚症状を抑える治療としては、ステロイド系の外用薬を使用することがあります。そのほか必要であれば、紫外線療法、免疫抑制薬やステロイド薬の内服薬等を用いることもあります。

水疱症

水疱症とは

表皮内もしくは、表皮の真下に水ぶくれやただれがみられている状態を言います。なお細菌やウイルス等の病原体による水疱、やけど等による水ぶくれは含まれません。原因としては、先天性のケースと自己免疫反応によるものがあります。

先天性は、遺伝子異常に伴って起きるとされ、先天性表皮水疱症やヘイリーヘイリー病などが挙げられます。これらは水疱が破れると、びらんなどがみられます。後天性いわゆる自己免疫反応による水疱症には、天疱瘡(尋常性、増殖性、落葉状、紅斑性)、類天疱瘡などがあります。天疱瘡は、皮膚で発生した水疱が破れるとびらん状態となります。類天疱瘡は、かゆみを伴う紅斑と膜が厚くて破れにくい水疱、さらにびらん状態となっていきます。

治療について

先天性の水疱症に関しては、根治させる治療法は存在しません。対症療法として、ワセリンやアズレン、ステロイド系の外用薬を使うなどします。

また自己免疫疾患による水疱症ですが、天疱瘡ではステロイドの内服薬が中心となります。このほか、びらん状となった皮膚の保護、感染症の予防として、抗菌薬を含む軟膏、ステロイド系の外用薬を使用することがあります。類天疱瘡では、皮膚症状にはステロイド系の外用薬は抗菌薬を含む軟膏を使用します。さらにテトラサイクリン等の内服薬も併用していきます。中等症以上であれば、ステロイド薬の内服のほか、免疫抑制薬やステロイドパルス療法なども行います。

血管炎

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良悪性皮膚腫瘍

良悪性皮膚腫瘍とは

皮膚に発生したできものを皮膚腫瘍と呼ぶわけですが、この場合は大きく良性と悪性に分けられます。なお悪性腫瘍とはがんのことで、皮膚がんということになります。

良性皮膚腫瘍

ほくろとは

医学的には、色素性母斑などと呼ばれ、表皮あるいは真皮で母斑細胞(メラニン色素を産生する細胞であるメラノサイトが変化)が増殖することで起きるとされるものです。先天的に発生するものもあれば、生まれた後に発生する後天性のケースもあります。

なお先天性色素性母斑は、大きさによって小型(直径1.5㎝未満)、中型(直径1.5cm~20cm未満)、巨大型(直径20cm以上)に分類されます。これらは、成長するにしたがって大きくなるとされ、色は黒や茶褐色などがあります。形状に関しては、平べったいものもあれば、隆起することもあります。なお良性ではありますが、巨大型もしくは多発している場合は、悪性化するリスクがあります。

治療について

悪性化のリスクがないと医師が判断すれば、これといった治療はせずに経過観察となります。ただ整容目的で除去したいとなれば、レーザー療法(炭酸ガス 等)やメス等による外科的切除が行われます。また悪性化する確率が高いと判断されると、外科的切除が選択されます。

アテロームとは

粉瘤とも呼ばれる皮膚の良性腫瘍です。主に真皮内に袋状の構造物が形成され、そこに皮脂や垢などが溜まるなどします。見た目は、皮膚と同色ですがドームのように盛り上がっています。平均的な大きさは1~2cm程度ですが、なかには10cm以上のものが発生することもあります。

主な症状ですが、痛みやかゆみ等の自覚症状が現れることはありません。この粉瘤を強く圧迫するなどして、中身を出すなどすれば、悪臭がする粥状の物質がみられるようになります。また粉瘤が細菌に感染するなどして、発赤や腫脹が起きている状態が炎症性粉瘤です。この場合は痛みなどの症状も出ます。発症しやすい部位は、顔、首、背中、耳の後ろの部分などです。

治療について

痛みや炎症がないという場合は、治療をしないという選択もあります。ただ容姿の面で気になる、物理的な刺激によって炎症や破裂するリスクがあるとなれば切除による治療が検討されます。よほど大きなものでなければ、局所麻酔での日帰り手術となります。

なお炎症性粉瘤が起きている場合は、膿を排出するために切開し、抗菌薬を使用します。その場合は外科的治療をされるのであれば、炎症が治まってからとなります。

脂肪腫とは

脂肪組織が増殖したことで起きる良性腫瘍が脂肪腫です。皮下に発生する腫瘍(皮膚と筋肉の間、筋肉の中 等)としては、頻度は高いです。単発なことが大半ですが、多発するケースもあります。大きさについては、数㎜程度のものもあれば、10cm以上になることもあります。

首、肩、背中、手足などの部位に発症しやすく、痛みなどの症状はみられませんが、腫瘤のある部位は半球状の膨らみが確認でき、触ると軟らかいしこりを感じるようになります。なお発生の原因については、はっきりとは特定されていませんが、肥満の方、糖尿病や高血圧の患者さんに発症しやすい傾向があるとも言われています。

治療について

良性腫瘍でもあるので、気にならなければ治療をしなくても問題ないとされています。ただ時間をかけて大きくなっていくこともあります。どうしても切除したいと希望されると、手術による摘出となります。なお再発することはありません。

悪性腫瘍

メラノーマとは

悪性黒色腫とも呼ばれ、皮膚がんの一種とされています。同疾患は、メラノサイト(メラニン色素を生成する細胞)が、紫外線や機械的な刺激等の環境因子などによって遺伝子変異を引き起こすことで、がん化した腫瘍になります。

主な症状ですが、見た目が良性皮膚腫瘍の色素性母斑と判断がつきにくいことから、しっかり鑑別する必要があります。具体的には、形が非対称である、腫瘍の色に濃淡がある、腫瘍の縁がギザギザで整っていない、大きさが6㎜を超えている、腫瘤が最近1~2年で大きくなっているといった場合は、メラノーマが疑われます。ちなみに発生しやすい部位は、足の裏や手、爪などです。

診断をつけるための検査として、ダーモスコピー(拡大鏡)で観察し、悪性黒色腫の可能性が高いとなれば、生検(腫瘤が小さい場合は全切除、大きい場合は部分生検)を行います。

治療について

基本は悪性黒色腫の切除となります。この場合、広めに切除していくので、正常な皮膚の部分も取り除きます。また手術後に再発や転移のリスクを低減させるために薬物療法を用いることもあります。そのほか、手術で取り除くことができないとなった場合に放射線療法や化学療法などを組み合わせた治療を行うこともあります。

基底細胞がんとは

数ある皮膚がんの中で最も患者数が多いとされるがんで、上皮性悪性腫瘍のひとつです。表皮は4つの層に分類されますが、一番下の層である基底層の細胞のがん化によって発症します。

多くは顔面の部位(とくに鼻、まぶた、)でみられ、紫外線にさらされることがきっかけとなることが多いです。見た目は、黒褐色や黒色のほくろのように見えます。痛みやかゆみといったものはなく、病状が進行すると中央部は潰瘍化し、その部分には出血やかさぶたもみられるようになります。時間をかけてゆっくりと大きくなっていきます。

治療について

基本は手術による外科的治療となります。主に病変部位を取り除きますが、その場合は広めの範囲を取るようにします。手術療法を選択することが困難な場合は、放射線療法や凍結療法が選択されることもあります。

有棘細胞がんとは

高齢者に発症しやすいとされる皮膚がんで、表皮にある4つの層の中の有棘層で細胞が悪性化することで発症するとされるがん(悪性腫瘍)です。

原因に関しては、顔や腕、背中など、日光が当たりやすい部位に発症が見受けられることから紫外線を浴び続けることがリスク要因であるとされていますが、熱傷やケガによる瘢痕、放射線、慢性的な皮膚の病変等によって発生することもあります。

主な症状ですが、日光に当たりやすいとされる部位(顔や腕 等)などが赤みをおび、不整形な盛り上がった硬いしこりがみられます。表面は、かさぶた、鱗屑、潰瘍などが現れ、見た目がカリフラワー状に見えるほか、症状が進行すれば悪臭を放つこともあります。腫瘍のサイズは2cm程度が多いとされていますが、それ以上に大きくなることもあります。かゆみや痛みは少ないとされています。また病状が進行することで、リンパ節に転移するケースもあります。

診断をつけるための検査としては、ダーモスコピーで患部を確認するほか、皮膚の一部を採取し、顕微鏡で調べる組織診をすることで、腫瘍が悪性か良性かを調べます。またリンパ腺に転移がないかを確認する画像検査(超音波検査、X線撮影 等)を行うこともあります。

治療について

基本は、手術療法による腫瘍の除去となります。手術の際は、少し範囲を広くして取り切るようにします。また、術後の再発防止を目的として、放射線療法を行うことがあります。手術療法が困難という場合は、化学療法(抗がん剤)が選択されます。